「二重窓」で驚くほど冷暖房の効率をあげる方法

家の中でいちばん熱が出入りするのが窓です。
窓の断熱性能は、なんと壁の10分の1しかありません。
家の冷暖房効率をあげようと思ったら、窓の断熱性能をカバーするのがいちばん効果的です。
たとえば、窓にシートを貼ったり、厚いカーテンをかけたりすることで、多少の効果があります。
ここでは窓の断熱機能を一気に高めてくれる「二重窓」をご紹介します。
二重窓ってなに?

二重窓とは、外に面している窓のすぐ内側に「内窓」と呼ばれる窓をもう1枚取り付けたタイプの窓です。
北海道をはじめ寒い地方では、以前から二重窓が一般的でした。
二重窓は気密性が高く、硝子1枚のみの窓と比べて、暖房効率が段違いに高いのです。
「北海道は、外は寒いが、家の中があたたかい」と聞いたことはありませんか。
これこそが、二重窓の効果なのです。
二重窓は、なぜそれほどまでに断熱性が高いのでしょう。
ポイントは、窓と内窓の間の隙間です。
一見何もないように見えますが、この隙間には空気があります。
この空気の層が、熱の出入りを抑えるのです。
二重窓にはメリットがたくさん!
二重窓にすることで冷暖房効率があがりますが、他にも様々な効果があります。
- 結露防止効果
結露は、冬の外気と室内の温度差によって発生します。 硝子の一面が冷たい空気に、もう一面があたたかい空気に触れることで、空気中の水蒸気が水分になり、結露を生むのです。
二重窓の場合は硝子が2枚あるので、冷たい空気に触れる硝子と、あたたかい空気に触れる硝子は別になります。 そのため、結露が発生しません。
結果として、カビを抑制する効果もあります。- 防音効果
音は、空気の振動によって伝わります。 窓と内窓の間に空気の層を挟むことで、外の音は中に伝わりにくく、中の音は外に伝わりにくくなります。
具体的には、
「近所の工事の騒音が気にならなくなった」
「夜静かになって、ぐっすり眠れるようになった」
「赤ちゃんの夜泣きが近所迷惑にならないか、心配しなくてよくなった」
「大きな音で音楽を楽しむことができるようになった」
などの効果が考えられます。- 防犯効果
盗みに入る家を物色している空き巣にとって、入りにくい家は敬遠したいものです。 二重窓の場合は、窓を2回破らないと侵入できません。
物理的に入れないというわけではありませんが、入る意欲を削ぐ力は十分あります。
デメリットはないの?
断熱効果があり、結露も防止できて、防音、防犯効果がある二重窓には、何かデメリットがあるのでしょうか。
まずは、費用面です。
硝子の枚数が2倍になるので、その分費用が増えることになります。
また、窓を開けようとすると2回同じ動作を繰り返さないといけないため、多少手間がかかります。
同じように、掃除をするときには2倍の硝子を拭かなければなりません。
ただし、掃除に関しては結露がなくなった分、カビを気にする必要がなくなります。
掃除全体では楽になったともいえます。
これらをデメリットと感じるかは人それぞれでしょう。
二重窓にしたいと思ったら
今ある窓を二重窓にしたいと思った場合は、サッシを交換することですぐに二重窓にすることができます。
二重サッシと言われるタイプで、窓枠の手前と奥にレールが2本ついています。
二重サッシを取り付けて硝子をはめこむと、二重窓のできあがりです。
施工時間はおよそ1時間程度です。
また、通販などで二重サッシだけを購入してDIYで取り付けたり、お手製の内窓を自作して「なんちゃって二重窓」に改造したりする人もいます。
これなら費用面も多少抑えられそうですね。
まとめ
北国で長年使われてきた二重窓は、冷暖房効率を格段にあげてくれます。
なんといっても実績豊富ですし、断熱以外のメリットもたくさんあります。
全国に広まるだけの理由があるといえるでしょう。
本格的に暑さ寒さが厳しくなる前に、検討してみてはどうでしょうか。


















