窓に使われる素材にガラスが多い理由

今ではどの家庭にも当然のように使用されている窓ガラスですが、お侍さんの時代を想像すると、家に窓ガラスがある印象はないと思います。
それでは一体いつから家にガラスを使用するようになったのでしょうか?
窓はガラス以外にどんな素材が使われているのでしょうか。
また、なぜガラスが多いのかについてご紹介します。
窓ガラスが家に使用されるようになったのはいつ頃から?

国内の建築物にガラスが利用される様になってきたのは、江戸時代のおしまいの時期だと考えられます。
とはいえ、その当時はまだ窓ガラスを製作するテクノロジが無かった事もあって、大名やお金持ちといった富裕層の限られた人々の中でしか使用されていませんでした。
そのため、普通の家庭の建築物に窓ガラスが利用されることとなるのはまだまだ先の事になります。
余談ながら、国内で1番最初に窓ガラスを採用した建築物は、1755年に長崎の出島におけるオランダ商館だと考えられます。
だとすれば、一般大衆の建物にまで窓ガラスが当たり前に使われる様になってきたのはどの位前からの話しだと思いますか??
その答えは、なんと大正時代です。
明治維新で西洋文化を幅広く取り入れた際に、窓ガラスの製造方法も広まって、公共の建設物などで積極的に使用されるようになりました。
しかし、この頃はまだ一般庶民には手が出せないような高価な存在だったのです。
それが大正時代に入り、関東大震災の復興で障子にも窓ガラスが使えることになり、ガラスの頑丈さなども評価されて急速に広まっていったといいます。
日本で窓ガラスが浸透するまでは、ガラスの代わりは障子でした。
障子1枚で家の中と外を区切っていたので、雨が降った日には当然障子が濡れることもあり、雨で障子が破れなかったことが驚きです。
障子のデメリットとは

便利な障子ではありますが、実はガラスと比べてデメリットも多くなります。
ガラスは熱を遮断する効果がありますが、障子ではその効果が極端に少なくなります。
それが理由で、昔は家の中で火を焚いて温まっていたのです。
しかし、障子は風通しが良いことがメリットです。
なので、真夏の暑い日でも外で涼しい風が吹くと、家の中に涼しい風が入ってきていたといいます。
また、ご存じの通り日本には四季が存在します。
家の中と外を障子で区切ることで、香りや音でその四季を存分に感じ取ることができたのです。
春になると桜の香り、夏になるとセミの鳴き声、秋になると落ち葉の転がる音を聞き、冬になると雪の冷たさを感じるといった具合に、四季折々の自然を感じることができたのです。
こういったことは、風情があって良いですね。
また、直射日光からの刺激を軽減させてくれたり、空気をきれいにしてくれたり、湿気を適切に調節してくれたりなど、メリットは数多くあります。
中でも、ガラスは重く割れると鋭いため子供にとっては非常に危険なものですが、障子は軽く和紙で作られているため、子供にとってもとても安全なものなのです。
まとめ
快適に過ごすためには、窓ガラスはなくてはならないものですよね。
熱い夏の時期や寒い冬の時期には、ガラスのありがたみを感じます。
ガラスが人気の理由は、やはり機能性が高いからなのでしょう。
現代の技術力の高さは本当に素晴らしいものですね。


















